今年はどのような年だったか振り返ってみると、例年に比べ講演会が多い年だったように思います。今年の前半はTKC全国会医業・会計システム研究会「継続研修会」で地域包括ケアについての講演の依頼をうけて、福岡、大阪、東京で講演を行いました。今までいろいろ講演してきましたが、今年はまるで地方講演から全国デビューしたような年でした。
それが終わってからは、鳥取県西部医師会と、地域の公民館が共催の「在宅医療出前出張講座」で、「我が家で自分らしく生き、暮らし続けるために〜在宅医療とは〜」の演題で、これからの在宅医療 在宅死などについての講演を行いました。この講演は、崎津、和田、富益、永江、そして11月には夜見で行われる予定です。
この間に米子人生大学で約300人の皆さんの集まりで、「日野原先生に学ぶ人生のデザイン−死を見据えて生きる−」というタイトルで講演をさせていただきました。一般的な講演では、病気の解説とか、皆様いつまでも健康でお元気に!などの内容の講演は簡単ですが、人はいつか老いて死ぬ運命にありますとか、生・老・病・死とか、在宅死とか、看取りなどの重いテーマについて、80歳を超えている方々に講演することは非常に難しいことです。
「赤信号一緒に渡れば怖くない」のように「在宅死、一緒に死ねば怖くない」、とは言えないのです。
私はこのような重いことに関係するお話をする時にはあえて明るく、軽い感じで話をしたり、皆さんが笑って聞いていただける雰囲気の表現をするように努力しております。そしてご家族、ご近所の皆さんに見守られながら静かに自宅で最期のときを迎える在宅死についてこれからも多くの皆さんの理解を得るようにして行きたいと思います。
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